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管理人の日常です。
こんばんわ。
あまりにも最近の更新がひどいので、掘り起こしてきました。 ボツファイルを整理していたら、今年2月のオンリで出したCD-Rの原稿の削った部分が出てきまして。 なんとなく、まるっとここで公開してみます。 在庫もありますし、合同誌ですので本文はサイトにはあげない予定ですし、そうするとこのボツ部分だけサイト内に置くとすると、どこに置くのかカテゴライズが難しいんで。 あ、リョ×不二子です。 不二と越前の間の空気がおかしい。
それにいち早く気づいたのは、やはりというか菊丸だった。 別段いつもより会話が多いわけでもないし、部活中も一緒にいる時間がそれほど多いわけでもない。 それでもいつもどおりでありながら、どこか違うのだ。 菊丸はこて、と首をかしげる。 視線の先では部活のランチタイムの真っ最中だ。 涼しい場所でそれぞれに座り込み弁当を広げている。 というよりはメンバーのほとんどがとっくに弁当箱の底をみつけ、昼寝タイムかデザートタイムに突入していると言ったほうが正しいが。 不二も例外ではなく、切り分けたりんごの入った大きめのタッパーを開け、越前や手塚にそれをすすめていた。 りんごは不二の好物だ。越前も手塚も特別嫌いではないのだろう、すすめられるままに手を付けている。 「英二もりんご食べる?」 にこ、と笑ってかけられた声に、菊丸も一も二もなく手を出した。胃袋の空き容量はまだまだある。 「いっただき!」 綺麗にカットされたそれを一つつまんで口に持っていく。 梱包の過程で色が変わらないようにか塩水にでもつけたのだろう、少し塩分を含んだ味がした。 甘くて少ししょっぱくて、ほんのり酸っぱい。 それはおいしいと本来なら表現されるべき符号なのだろうが。 「ねえ先輩。りんごって、禁断の果実だよね?」 隣でおとなしくりんごを食べていた越前の、そんな言葉を聞いて菊丸はよく噛み砕けていないりんごを喉に詰まらせ軽くむせた。手塚はもう既に食べ終わってハンカチで手を拭いていたが、むせる菊丸の飛んだ唾液を大げさな動作で避けるだけで、越前の言葉の意味にまでは考えがいっていないらしかったが。 「そうだね、って英二、大丈夫?」 不二に背をさすられて軽く咳き込みながらも。菊丸は謎が解けたような気がしていた。 禁断の、罪の果実。連想される符号と、この二人の間の空気が菊丸の発想の中でぴったりと当てはまった気がしたからだ。 つまり。恋をしている。
「ゴチソウサマ」
「ええ?一つだけ?もっと食べていいよ、たくさんむいてきたし」 そんな不二のどこか勘違いした言葉を聞きながら、菊丸は生温い視線をりんごをほおばる越前に向けた。 そういうことだと理解してみればなんら不思議などありはしない。 ただ、不二は外見が外見だけに普段それほど意識したこともないが、一応は男の子。越前も言うまでもなく。 わかってんのかな、と内心で呟く菊丸英二14歳。まだすべての謎解きは出来ていないらしかった。 リョ×不二子がいい雰囲気になったラスト近くに入れてあったエピソードのような気がします。
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